あなたは期間工は他よりも多く稼げるから一生この仕事を続ければいいなんて思っていませんか?
期間工は体力仕事なのできつい作業も多いですが、稼ぎや待遇がとても魅力的で、ずっと続けたくなる気持ちもわかります。
ただ、何の計画も、考えもなく期間工を続けるのは待ったほうがいいかもしれません。
何度も期間工ループを繰り返す人の中には「貯金のため」「投資のため」「起業のため」など将来の目的が明確な人もいれば、全く計画がない日銭稼ぎの人もいます。
前者のように計画的に将来の目的のために期間工のお仕事を活用する人は素晴らしいですが、日銭稼ぎのためだけに期間工を選んで働いている人は要注意です。
今回は期間工で働くことで今後の人生にも関わる、”期間工がきつい”と言われる理由と、期間工の高待遇を上手く利用して、お金を稼いで夢を叶える方法もご紹介します。
- トヨタグループの正社員
製造現場で15年以上勤務 - 一緒に働いた期間工・派遣社員
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高待遇な期間工がきついとされる理由
期間工は日本の平均年収を上回るほどのお給料がもらえる高収入の職業です。
それに加えて寮費・光熱費無料の会社もあり、日々の生活費がほとんどかからないので自由に使えるお金が多く、なかなかに贅沢な生活を送ることができます。
そのためずっと期間工を続けたいと思う人はとても多いです。
ただ、ここに大きな落とし穴があります、よいうより期間工の沼です。
たくさんお金も稼げて生活費もかからない期間工は
以下3つの理由から「高待遇でも期間工はきつい」といわれています。
期間工がきつい理由
- 期間工は仕事内容に差がある
- 期間工ではスキルが身につかない
- 期間工は仕事量に対して稼ぎが良すぎる
それぞれ解説していきます。
期間工は仕事内容に差がある
期間工が働く会社は、トヨタ自動車などの車体系メーカーと、アイシンなどの部品系メーカーに大別されます。
どちらも工場での作業というのは同じですが、車体系メーカーは1台の自動車を数万種類の部品から組み立てるため、工程もそれだけ多いので担当する工程によっては体力的にきついこともあります。
車体系メーカーは自動車を生産してお客様に出荷する会社なので売上も高いことから、期間工の作業内容はきつい反面、収入面や待遇は良いです。
一方で部品系メーカーは自動車に使われる部品を生産するので、車体系メーカーに比べて工程の種類も少なく、身体を酷使する職場も少ない傾向があります。
部品系メーカーのお客様は取引先の会社なので、車体系メーカーほど高い収入は望めませんが、作業内容が簡単で、力仕事も少ないので女性が活躍している職場が多いです。
配属先は選べない
期間工として採用されると基本的に配属先は選べません。
会社によっては入社時に作業内容の適性診断があるので、そこで希望の仕事内容を聞いてくれる可能性もあります。
配属される職場によっては激務なこともあり、希望の仕事内容にはならないことのほうが多いと考えておいたほうがいいでしょう。
配属先の仕事内容と相性が良く、さらに職場のメンバーにも恵まれていたら、ぜひとも期間工の期間満了までを悠々自適に楽しんでください。
生活リズムが身体に合わない
期間工が働く工場では昼夜交代制の勤務シフトを導入している職場が多いです。
職場によっては変則的なシフトで働くこともあるので、生活リズムが狂いやすく身体に合わなくて体調を崩す人もいます。
期間工の勤務シフト
- 常昼勤務
- 昼夜2交代制勤務
- 3組2交代制勤務
期間工ではスキルが身につかない
期間工でどれだけ長く働いたとしても、転職に役立つようなスキルは身につきません。
期間工を募集するような大企業は誰でも同じ作業ができるよう、誰でも同じ品質で生産できるように生産ラインを常に改善されているので、簡単な仕事しかないからです。
期間工の仕事は簡単な作業が多い
前項でも述べたように、誰でも同じ品質で生産ができるように期間工の作業内容も簡単になるように改善されています。
そのため作業者として何のスキルも必要ないので、ただずっと同じことを繰り返すだけのライン工になります。
職場によって資格取得制度もある
期間工はライン工の作業者として同じ作業を毎日繰り返すことになるのですが、職場によっては特殊な技能を扱う仕事もあります。
中でもフォークリフトや、クレーンなどの特殊技能を仕事の中で行う場合には技能資格が必要になります。
その技能資格の取得は会社負担で講習を受け、資格取得後に実際の現場でその資格を活かした仕事をすることになります。
これらの専門的な技能資格は、いまの会社を辞めてもずっと持ち続けられるので転職で有利になります。
期間工は仕事量に対して稼ぎが良すぎる
期間工は収入が高いことと、寮費・光熱費無料といった生活費がかからないことから、仕事量に対してお給料の感覚が麻痺してしまいます。
恵まれた期間工の高待遇に慣れて、他で働くことがバカバカしくなってしまい、何度も満期を迎えて期間工ループを繰り返し、期間工から抜け出せない人がいます。
期間工ループは年齢感覚が麻痺する
期間工は3年満期で満了まで働くと、1,200万円以上稼げます。
さらに生活費もほとんどかからないので貯金すれば年間200~300万円ほど貯金できます。
これほど金銭的に恵まれていると、多少仕事の内容がきつくても何回も期間工をループしてしまうのも頷けます。
期間工ループを何度か繰り返していたら、気付くといつの間にか40代になっていたなんてことも…
一定の年齢から転職が難しくなる
期間工を辞めた後に転職を考えているなら35歳までには期間工を辞めましょう。
転職業界には「35歳の壁」というものが存在します。
35歳の壁とは、求人数は一定数以上あるのに35歳を超えると応募できる求人が一気に少なくなってしまうことをいいます。
35歳以上で職務経歴が期間工のみだと他の会社ではなかなか採用されなくなってしまいます。
「転職したくてもできなくて、仕方なく期間工を続けている」という状態にならないように気をつけましょう。
きつい期間工を利用してしっかり稼ぐ
高収入&高待遇な期間工に依存して期間工ループを繰り返すと、どんな未来が待っているかはわかってもらえたと思います。
恵まれた環境で生活できる期間工は、扱い方を間違えば期間工ループの沼にハマり出られなくなることも。
しかし期間工の環境を上手く利用すればあなたの人生をもっと豊かにすることもできます。
期間工を活用するために、以下のことを働き始める前に考えておきましょう。
働く前に考えておくこと
- 期間工で働く目的を決める
- 期間工として働く期間を決める
- 期間工を退職した後のことを決める
これらを事前に決めてから期間工に応募することで、高収入&高待遇ですごく魅力的な、でも扱い方を間違えば人生を詰んでしまう恐ろしい期間工ループの沼を対策できます。
期間工で働く目的を決める
まず、期間工を始める前にやるべきことがあります。
それは「自分はなぜ、稼ぎの良い期間工で働こうと思ったのか?」この疑問をしっかりと明確にしておきましょう。
人によっては起業や独立開業のための資金のためや、留学や資格取得のためだったり、もちろん稼ぎの良い期間工での生活をゆったりと快適に過ごしたいからというのもあるでしょう。
期間満了までの3年間はとても長く、3年間もあれば人の考えは変わることもあります。
期間工として働く目的を持つことで期間満了まであなたの考えをブレさせないためにも、まずは働き始める前に「期間工として働く目的」これを明確にしましょう。
目的のために貯金する
期間工として働き、目的を叶えるために必要な目標金額を決めて貯金しましょう。
期間工は生活費がほとんどかからないので、浪費に気をつければどんどんお金が溜まっていきます。
寮費と光熱費が無料の期間工だと生活費がほとんどかからないので、少なくても月々15万円くらい、多いと25万円以上も貯金できるので年間200~300万円貯めることができます。
期間工として働く期間を決め
期間工で働く目的と必要な目標金額と貯金のペースが決まれば、あとはその目標金額に到達するまでの期間を計算しましょう。
仮に貯金の目標金額が500万円で期間工を始めたとします。
毎月約21万円ずつ貯金したとすれば年間で250万円貯まります。
ということは2年で目標金額の500万円に到達することになるので、「わたしが期間工として働く期間は2年間」と働き始める段階で決めて、期間工を退職する予定までを立てておきましょう。
期間工ループするなら同じ会社を選ぶ
目標金額が3年間では貯めきれないなどの理由で期間満了後にも、また期間工で働きたいなら前回と同じ会社に応募することをオススメします。
その理由は、3年間働いた経験から給料のベースアップがあることと、経験者として以前働いていた職場に配属されることが多く、生活リズムなどがすぐに合わせやすいからです。
会社によっては期間工を期間満了後にまた同じ会社で働くと、日給がアップしたり経験者手当がもらえるので毎月のお給料が増えることになります。
また、同じ会社に赴任すると以前働いていた職場に即戦力の経験者として戻りやすいので、一から仕事を覚える必要がないのですぐに安定した期間工生活を構築できます。
期間工を退職した後のことを決める
期間工で目標金額を貯金して、次は何をするか。
あらかじめ期間工を退職した後のことも考えておきましょう。
目標金額を達成できたかどうか、このまま期間工を続けるか、もしくは退職して他の道を進むか。
以下の画像も参考にして期間工を退職してからのことも考えてみましょう。
別の会社を探して転職活動をする
期間工はスキルが身につきにくい職業です。
そのため自分に合わないと感じたり、思ったように貯金ができない場合には期間工をズルズルと続けるよりも次の仕事を探しましょう。
自分に合わない期間工を続けて人生の時間を消耗するよりも、期間工の沼にハマる前に別の仕事に転職してスキルを磨きましょう。
今の会社で正社員を目指す
期間工の目的のひとつに正社員を目指すことも案として考えてみましょう。
目的を持って計画的に期間工で働けるような人なら、充分にその会社でも正社員として働けるでしょう。
もしも期間工を続ける中で「目的を変えようかな」と思ったときには、期間工から正社員を目指すのも大いにアリだと思うので検討してみてください。
期間工Plusでは、期間工から正社員を目指す人に向けての記事も公開しているのでぜひ読んでみてください。
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まとめ
今回は、期間工として働くことで「人生を詰んでしまう」「期間工がきつい」と言われる理由と対策をご紹介しました。
期間工がきついかどうかは良くも悪くもあなたの期間工に対する考え方次第です。
もしも期間工のループから抜け出せなくて困っていたら、まずは目的を再確認して、なぜ期間工を始めようと思ったのかを思い出してみましょう。